1.受注~着工前検討会
工事受注後、受領した設計図書等の資料や現場踏査結果等を踏まえ、問題点や留意点を抽出・検討するために着工前検討会を開催します。
検討会は受注後数日以内、工事着手前に開催するものとし、下記の着工前検討書を作成・配布します。
本書は施工計画書作成のための基礎資料(社内文書)として利用しますが、必要に応じて対外的に提出でき、また民間工事や突発工事等においてはそのまま簡易的な施工計画書として使用することもできます。
※ 原則として、請負金額百万円超(税別)の案件が対象となります。
2019年7月26日版
着工前検討書の書き方
1頁 工事案件の基本情報
件名、発注者、請負金額、工事場所、工期、担当者、工事内容など
概要についても数行でまとめる
2頁 監理体制
本社のバックアップ体制と現場監理組織図
技術関係の担当者は必要に応じて項目を追加する
施工体系図は作成時点で判明している工種・業者について作成・添付
3頁
ISOリスクアセスメント・目標設定
添付の「ISOリスクチェックシート」より現場に即した重点管理リスクを抽出してリスク評価して必要なリスク低減措置を検討し(評価基準は「リスクKYK」と同じ)、法的な規制に該当するか? 作業手順書の作成が必要か? を判定する
リスクアセスメントの結果を踏まえて現場ISO目標(品質・環境・安全)並びに重点管理リスクを策定する(特にリスク低減措置後もリスクレベルⅢ以上である項目は必ず記載する)
※ 「ISOリスクチェックシート」は標準的なものであり、現場特有のリスク等を必要に応じて追記してください また各現場でのリスクアセスメント結果を受けて記載項目を更新・修正するので、最新版を使用するようにしてください
緊急事態・安全訓練
重点管理リスクやその他の要素を検討し、予想される緊急事態(事故・重大トラブル等)を選定し、対応する訓練の時期と内容を決定する
重点管理項目・試験・計測
施工に際して顧客満足や品質・安全性等を向上させるために特に重視するべき項目を検討し、管理方法や使用器材について記載する
試験・計測方法は「いつ」「誰が」「何を」(「何のために」)チェックするかを明示する
※ 顧客要望事項や標準仕様書の内容は当然・最低限の管理ですから、それらにプラスアルファとなるものを検討してください
4頁 留意点
発注者の要望事項や当社にて検討した留意点を抽出・整理し、対応(予防処置)を検討する
ストロングポイント 特に重視する管理手法、顧客対応などを具体的に
5頁
識別・取扱・保管・引渡
主に機材の管理や成果物引渡に関する留意点を抽出・整理し、対応(予防処置)を検討する
仮設計画
現場特有の条件に留意する
計測機器・使用工具・主要資材・使用機材・車両
特に使用機会の多いものや管理上重要な役割を果たすもの等を記載し、見落としのないようにする
写真・工程表・実行予算表書き
必要に応じて添付する
着工前検討会では検討書の内容について協議し、修正や追記を朱入れし、部長及び社長の承認を受け署名・捺印をもらって発行します
※ ISOリスク、重点管理項目、留意点は特に重視して協議します